心臓核医学検査(しんぞうかくいがくけんさ)とは、放射性同位体を用い、心臓疾患、とくに虚血性心疾患の診断、重症度、治療方針決定に有効な検査である。
評価対象としては、心機能、心筋血流、心筋代謝、急性心筋壊死、交感神経機能がある。検査手法としては単一光子放射断層撮影(SPECT)とポジトロン断層法(PET)が用いられる。
【】このうち、心筋血流イメージング(英: Myocardial perfusion imaging, MPI)は、心筋生存能(viability)の評価に重要である。運動負荷を併用することにより、効果的に、健常心筋と虚血心筋(傷害は可逆的)、梗塞心筋(傷害は不可逆的)を評価することができ、狭心症と心筋梗塞の鑑別において、きわめて有用である。
虚血性心疾患を診断するために心機能の動態画像を得る技術であり、負荷のかかった条件下では疾患のある心筋は正常な心筋よりも血流量が低下するという原理を応用した、心臓ストレス検査の一種である。心臓検査に特化した放射性医薬(Tc-テトロホスミン(マイオビュー、日本メジフィジックス)、Tc-セスタミビ(カーディオライト、富士フイルムRIファーマ)がトレーサとして用いられる。トレーサを導入した後、アデノシン、ドブタミン、ジピリダモール(アミノフィリンがジピリダモールの作用抑制に使われる)の投与や運動により心臓に負荷を与えて心拍数を上昇させる。放射性薬品が負荷により心筋の各所に異なる血流量で行き渡ったところで、SPECT撮影が行われる。ストレス下で得られた画像と安静時での画像を比較して診断する。放射性核種は血流によりゆっくりと拡散して消失するので、両方の状態の測定を同日に行うことは稀であり、通常1~7日後に2度目の撮影を行う(ただし、Tlとジピリダモールを用いた測定では負荷測定の2時間後に安静時の撮影を行うことができる)。しかし、ストレス下での画像が正常ならば、安静時も正常になることは自明なので2度目の来院検査は必要ない。その理由から通常ストレス下撮影を最初に行う。MPI検査の正確さは約83%(感度:85%、特異度:72%)である 。 これは虚血性心疾患を診断するための他の非侵襲的検査と同等かそれ以上の数値である。
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