競艇の競走が行われる水面を競走水面という。競走水面の規格は33000m以上 (縦75m以上×横440m以上)、水深1.5m以上。競走水面は湖や河川、海などを利用して設置され、淡水レース場と海水レース場に大別される。レース開催時の波高は45cm未満でなければならず、レースの進行を妨げる波浪、潮流があってはならない。
スタートラインから150m離れた競走水面上には、赤と白の蛍光塗料が塗られた2つのブイ(ターンマーク)が浮かんでいる。スタンドから見て右側に浮かぶターンマークを第1ターンマーク、左側に浮かぶターンマークを第2ターンマークという。第2ターンマークから20mセンターポール寄りの競走水面上にはオレンジ色のブイ(小回り防止ブイ)が浮かび、さらに第2ターンマークとセンターポールとの間の4箇所(スタートラインから5m、45m、80m、100mの位置)にポール(標識ポール)が浮かんでいる。標識ポールはスタート時に選手が通過時間を確認するために設置されているもので、標識ポールに対応する形でスタンド寄りの競走水面上にスタートラインまでの距離を表示する標示板が設置され、さらにスタートラインから5m、45m、80-85mを示す空中線が張られている。
競走の際はスタートラインを通過後、第1ターンマークと第2ターンマークを旋回する形で競走水面上を反時計回り(左回り)に3周する(荒天の場合は2周に短縮される場合もある)。これは水上交通に関する世界的なルール(船舶はすべて右側通行)に従っているためで、競技規定にも「モーターボートは、競走水面を時計の針の回転方向と反対の方向で回り……」と明記されている。ターンマーク間の距離は300mで、それぞれスタートラインから150m離れた位置にあり、これを3周、すなわち約1,800mを航走する。ターンマークを破損・沈没させることはルールによって禁止されているが接触することは禁止されておらず、各選手は可能な限りターンマークの中心に近い位置を旋回しようとする。なお、ボートと選手が着用するカポック(防具)には艇番と枠番別の色が、ボートの舳先には枠番色別の旗がつけられて区別している。
スタンド側中央の水面には大時計と呼ばれる時計が設置されており、これはスタート時に使用される。水上で艇を同じ位置にとどめたり、決められた位置から一斉にスタートすることは困難であるため、競艇では「大時計が0秒を指してから1秒以内にスタートラインを通過すればよい」とされ(フライングスタート法)、大時計が0秒を指すよりも早くスタートラインを通過するとフライング、1秒を過ぎてから通過すると出遅れとなり、欠場扱いされ出走資格を失う。大時計には1分で1回転する1分針(白色)と、12秒で回転する12秒針(黄色)の2つの針がある。
競走水面中央部にある白色のポール(センターポール)と、大時計のスタンドから見て左側の端とを結ぶ見透し線上がスタートおよびゴールラインとなる。ラインを通過に関する判定は、電子スリットと呼ばれる仕組みによって行われる。電子スリットはシャッター装置がないカメラ(スリットカメラ)によって撮影される。スリットカメラにはスタートラインに合わせる形で100分の3mmの細い隙間(スリット)が設定され、スリット部分のみが撮影されるように設定されている。スリットカメラの動きは大時計と連動しており、大時計が1秒前を指すと撮影が開始される。大時計が0秒と1秒を指した際にはスリットカメラに電気信号が送られ、それにより電子スリットに白線が写りこむ。艇首が最初の白線(正確には白線の右端)より前に出る形で写っていればフライング、2本目の白線(正確には白線の右端)より後ろに写っていれば出遅れていることになる。また、より速くスタートラインを通過した艇はスリットに短時間、遅く通過した艇は長時間スリットに写りこむため、電子スリット上に前者はより短く、後者はより長く写ることになる。なお、スタートは艇首の通過を持って判断するが、ゴールについては、選手が落水しない限り艇首以外の部分も含めて判断する。
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