日本においては、団藤重光以来、行為無価値論が伝統的通説であるとされてきた。ただし、日本において「行為無価値論」と呼ばれている見解のほとんど全てが、結果無価値と行為無価値の両方を違法性の本質として承認する二元論であり、行為無価値のみを違法性の実質として理解する見解(かつてドイツにおいて通説的地位を占めた一元的行為無価値論)とは異なる。
学界において、行為無価値論は、道徳を刑法的にも保護する考えであるとの批判が加えられた。その中心的人物が平野龍一であり、彼の支持する結果無価値論は支持を拡大し、極めて強力に主張されるに至った。
もっとも、平野による批判以後なおも主張されてきた行為無価値論とは、平野が批判したような、リーガルモラリズムと結合した行為無価値論(その典型は、ハンス・ヴェルツェルによる行為無価値論)とは一線を画し、モラリズムと決別したものである。
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