明治期以降、鉄道郵便輸送が実施されるようになってからも、鉄道路線のない区間や、鉄道駅と郵便局間の受渡区間の郵便物の輸送には、郵便馬車や人力による逓送車が用いられていた。自動車の発達に伴い、これらの輸送も機械化が図られるようになり、日本においては大正中期以降、東京市内の郵便局間伝送便への導入を皮切りに大都市内の局間伝送便や局駅間受渡路線に自動車運送業者請負による専用トラックでの運送(専用自動車便)が普及した。また、バス路線の開設に伴って、小荷物と同様の扱いでバスに郵袋を積載して輸送する方法(託送自動車便)も、同時期から地方路線を中心に普及している。その後、鉄道郵便輸送力の不足する区間や、電車化による頻繁運行化で郵便物積卸に適さなくなった大都市近郊の区間などで、鉄道から自動車への転換も行われた。
1942年(昭和17年)には、太平洋戦争勃発に伴う戦時体制下で郵便輸送力を確保するため、郵便専用自動車事業者の統合・集約化が進められ、逓信共済組合(後の郵政省職員共済組合)等を主要株主として日本郵便逓送株式会社が設立された。
終戦後、託送自動車路線の中には、燃料等の調達難により十分な輸送力を確保できない一方、復興に伴う旅客・郵便物双方の輸送量の増加により混雑が激化し、郵袋を積載しきれない等の輸送困難事例も生ずるようになった。1950年代頃から、このような路線においては専用自動車化が図られ、バス事業者も専用自動車を導入してバス託送から転換する例も生じた。
1965年(昭和40年)の名神高速道路全通に伴い、1966年(昭和41年)10月からは同道路経由で名古屋 - 大阪間を結ぶ航空郵便受渡専用自動車便が運行を開始。1969年(昭和44年)には、東名高速道路全通により同道路を運行する専用自動車便の運行も開始された。
1984年(昭和59年)以降、郵政省は、全種別郵便物の全国翌日配達又は翌々日配達が可能な体制を構築し、郵便のサービス水準を向上させることを目的に郵便輸送体系全体の見直しを図ることとした。このため、郵便物の航空機積載の拡大と併せて陸上輸送では鉄道郵便輸送を廃止し、自主的にダイヤ設定のできる自動車輸送主体の輸送システムへの転換を進めることとなり、国鉄のダイヤ改正に合わせて段階的に鉄道郵便線路の廃止と地域間自動車路線の整備を実施。1986年(昭和61年)10月に転換を完了した。以来、日本国内の郵便輸送は自動車輸送を中心とする体系となり現在に至っている。
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