菱形の最も古典的かつ一般的な構造のもので、その形状と動作が絵を拡大または縮小して描くことのできるパンタグラフ(写図器)に似ていたことから、このタイプの集電装置がパンタグラフと呼ばれるようになった。厳密には菱形(四角形)ではなく、五角形である。一般的には鋼管をトラス構造に組立てたものであるが、一部にラーメン構造のものも見られた。
特に低・中速での追従性能がよく、下枠交差型が普及してもなお、国鉄の在来線電車の大半に採用されるなど架空電車線方式の集電装置の主流を占めていた。しかし、可動部の質量が大きい、高速時の空気抵抗が大きい、といった欠点があり、1990年代以降はシングルアーム型に取って代わられつつある。現在、新造車に装備されるケースはほとんどなくなっている。
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